トランプ米大統領がウクライナ戦争を終結させようと奔走を続ける一方、ロシアは戦場で大きな戦果を挙げ、ウクライナは自らの国益を守るため主張を続けていますが、その主張は米国にとっては厄介に映っているようです。
米紙ワシントン・ポストは、アメリカ政府が打ち出しているウクライナ戦争終結計画に言及し、「スティーブ・ウィトコフ米大統領特使のウクライナ戦争終結計画がパリで欧州当局者に提示された。この計画には、ウクライナの多くの領土をロシアに譲渡することや、ウクライナに対する安全保障義務を負わないことなどが含まれている」と報じました。
ワシントン・ポスト紙によれば、この米側の提案をウクライナと欧州の当局者は拒否したということです。
同紙はまた、欧州当局者がロシアの軍事力を恐れていることを指摘し、同当局者の話として「欧州当局者は、欧州にはロシアの攻撃を阻止できるほどの兵力や近代兵器がないため、アメリカの支援なしではウクライナを守るのに十分ではないと訴えている」と報じています。
アメリカのトランプ大統領とマルコ・ルビオ国務長官は最近、「早急に大きな進展が見られなければ、米国はロシアとウクライナの仲介努力を断念する可能性がある」と表明しました。
ロシアは、「恒久平和を実現するためにはウクライナは領土面での主張を取り下げ、ロシアが支配する領土の一部から軍を撤退させる必要がある」と主張しています。
ロシア政府は、将来のいかなる合意もロシアとウクライナ間の紛争の「根本原因」に対処すべきだとしており、また同国大統領府は、NATO北大西洋条約機構の東方拡大および、ウクライナがこの軍事組織への加盟を計画していることが戦争勃発の主な理由であると指摘しています。
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